コミックマーケットC78 8/13(金・1日目) 東5 パ-46a MURASAMA Factory
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買いました。『SILENT HILL ZERO(サイレントヒルゼロ)』。
私は日頃からホラーゲーやグロゲーには目がないのですが、その中でもサイレントヒルシリーズはホラーゲームの最高傑作だと思っています。もちろん今回の『ゼロ』も迷わず発売日に購入しました。
というかPSPもこのために買ったようなもんですから。いやがうえにも期待は高まろうってものですよ。
今回のレビューは、プレイ3~4時間程度の感想です。本当はちゃんとクリアしてから書きたかったのですが、どうもそれが難しそうなので、この時点でアップすることにします(なぜクリアが難しいかは本文をご覧ください)。
また、私のアクションゲームの腕前は非常に悪いということもお断りしておきます。
『ゼロ』ってどんなサイレントヒル?
『ゼロ』は、『サイレントヒル』の少し前にあたるストーリーを扱っています。主人公は違いますが、それ以外の登場キャラクターはダリア・ギレスピーやリサやカウフマンなど、1とほぼ同じです。
ゲームシステムや見た目の雰囲気は歴代のサイレントヒルシリーズとほぼ同様。ライトやラジオもそのまま。シリーズ経験者ならマニュアルを読む必要すらありません。
グラフィックは『1』以上ですが『2』ほどではなく、1.4といったところでしょうか。そこそこ綺麗ですが絶賛するほどのものじゃありません。ロードは頻繁ですが長くはなく、それほど気になりませんでした(新型PSPを使っているせいかもしれません)。
さて『ゼロ』の第一印象ですが、見た目は実に完璧にサイレントヒルで、プレイ開始当初はかなり期待させてくれました。
ですが徐々にがっかり感が伝わってくるような気が……?
○操作性が悪い
キャラクター移動のすべてはアナログパッドで行い、十字キーはアイテムセレクト専用です。
ゲーム内では激しいアクションを要求され、主人公も弱いので位置取りひとつが死に繋がるのですが、このアナログパッドでやるのはきついです。移動しながらアイテムをセレクトすることもできず、アイテムセレクト中に襲われることもしょっちゅうです。
またPSPはPS2よりボタンが少ないので左右水平移動や視点移動ができず、従来のシリーズに慣れているとストレスになります。コンフィグまわりも貧弱で、お世辞にも快適操作とは言えません。
○難易度が高い
ゼロの新システムとして、近接武器がすぐ壊れるということがあります。武器はけっこうたくさん落ちていますが、全部の敵を相手にできるほどの量はありません。今回の武器は使い捨てなのです。
じゃあ逃げればいいと思うところですが、アクションが苦手なユーザーにとってはそれすらままなりませんし、敵によっては自分より足が速いものさえいます(走り疲れると追いつかれる)。また回復アイテムの量も少なく、視点変更も良くなく、今までのシリーズと比較しても容易に死にます。
最悪なのは難易度選択がないこと。アクションが苦手なユーザーへの救済措置が皆無です。今のところ私はゲームオーバーになりまくっていて、正直、何度投げ出そうと思ったことか分かりません。
○PSPの意味がない
『ゼロ』の発売前インタビューによると、シリーズプロデューサーの山岡氏は「据え置き機も考えていたのですが、ちょうどゲーム機の過渡期にあったので、『携帯ゲーム機でやってもおもしろいんじゃないか?』というのがありました」「もちろんPSPになったからと言って怖さをないがしろにしているわけではなくて、アクションゲームのおもしろさといったところも表現できたらいいな、といったところでしょうか」と話しています。そして事実、『ゼロ』はアクション要素が強めになっています。
ですがサイレントヒルが他のホラーゲームと比べて抜きん出ているところはグラフィックやサウンドの独特な不気味さにあるのであって、アクション性ではありません。アクションを楽しみたいなら別のゲームを買いますよ。
そもそもPSPの小さい画面でホラーをプレイしてもあまり怖くありません。通信要素があるわけでもなく、携帯ゲーム機の意味がありません。
『ゼロ』に関して言えば、プロデューサーの思惑は完全に裏目に出たと言えるでしょう。PSPである必然性はどこにもありませんでした。
○怖くない
表世界と裏世界を移動しつつ探索をするというのはサイレントヒルシリーズのお約束で、『ゼロ』にもそれは受け継がれています。従来のシリーズでは、この移動はストーリー進行に伴う強制であり、後戻りできない緊張感と切迫感に満ちていました。
ですが今回は鏡を使って表と裏を行き来するシステムになり、主人公は自分の意思で好きように何度でも移動できます。このためいつでも表世界に戻れるという安心感があり、恐怖感を台無しにしています。
グラフィックも、PSPとしては十分なレベルなのでしょうが、PS2の『2』~『4』の凄さを知ってしまった身からすると物足りません。画面が小さいということも加わり、『ゼロ』の恐怖はかなりしょんぼりしたものと言わざるをえません。
○海外制作
スタッフロールを見ると、音楽以外はすべて外人です。上述のインタビューにありますが、『ゼロ』は日本のコナミではなく、イギリスのCLIMAXというところが作ったゲームだそうです。
そのせいか、どうにも全体的に洋ゲーの匂いが漂っています。キャラクター名が英語表記とかそういうレベルの話ではなく、操作性の悪さや、投げっぱなしの難易度あたりから。
またゲーム内容やグラフィックそのものも「サイレントヒルのよくできた真似」という感がします。確かにどこを取ってもサイレントヒルなんですが、二次創作っぽいというか、サイレントヒルの熱心なファンが作っちゃった模作というか。オリジナリティや挑戦心に欠ける感じがするんですよね。
『サイレントヒル5』も海外制作だと聞いて、かなり期待度が下がりました……過去の遺産で食っていくような商売はやめてほしいなあ。
○総評
だいぶけなしましたが、全体的にはそう悪い出来ではありません。ゲームとして普通に及第点をつけていいレベルはあります。10段階評価で7くらいは。
ただ、サイレントヒルシリーズの新作としては、全作品をプレイしてきた熱心なプレイヤーの期待に応えられる水準にはないと思います。「頑張ってるけどしょせん携帯ゲーム機。据え置き機には及ばないよな」という印象です。
外伝なら無視していいところですが、ストーリーが完全に『1』と繋がっているので、マニアとしてはプレイせざるをえないのが辛いところです。
まぁとりあえず私の眼前の問題は、このアクション難易度に心を折られずに最後までプレイできるかというところなのですが……。
セカンドレビューへ続く
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Re:無題
「病院のボス(両手ない奴)相手に10回死んだ」「病院から療養所に行くまでにも5回死んだ」と言えば私の鈍さが分かってもらえるかと。難易度選択欲しかったよママン……。