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第十話 「検校仕置屋敷」
第十一話 「月光」
第十二話 「無明逆流れ」
ついにアニメ版シグルイが完結しました。
全12話でちょうど原作6巻分、虎眼先生が伊良子に討たれるところで完結という運びです。
無論ストーリー的にはまったく完結していないのですが、そのあたりは第2期(2クール目)に期待というところでしょうか。あればね。
さて全体的な感想ですが、終わりよければなんとやらという言葉どおり、最終話はかなりよい出来でした。
今までと同じく、ストーリーやセリフはマンガ版とほぼ同一なのですが、テンポや演出がよく練られており、アニメ版シグルイを観ていて初めて画面に見入ってしまいました。むろんうどん玉が完全再現されていることは言うまでもありません。
さて、その最終話の直後の印象なのでアニメ版シグルイ全体が名作だったかのように思えるのですが、総括すると、そう手放しに褒められる出来でもなかったのが事実です。
アニメの前半(1~6話。マンガでは1~3巻にあたる)は正直言ってかなり退屈でした。これは原作からしてそうなので仕方ないことなのですが、伊良子仕置きまでの期間はいわばストーリーの仕込みの時期にあたり、これといった名勝負もありません。
ですからどうしたって退屈な展開になりがちなのですが、この時期のアニメ版はそれに輪をかけて悪い面ばかりが目につきました。
曰く、
・夜の場面が暗すぎる。逆に、昼の場面は明るすぎる
(夜は画面が暗くて何も見えないし、昼は昼でハレーションのようになって画面が真っ白)
・原作にあったナレーションがほとんどカットされている
(説明不足。また、山口節の魅力がごっそりカットされてしまった)
・アクションシーンで絵が動かない
(剣闘はフラッシュとストップモーションでごまかす)
…等々。シグルイファンの私としてもこれらの批判に対して反論の余地はありません。すべて事実です。
これは単なる推測ですが、おそらくアニメスタッフはシグルイを「白黒映画のような時代劇」として描きたかったのではないかと思います。派手な音楽はなく、映像は渋く。たとえるなら黒澤映画とかそんなノリで。
そう考えれば、画面にほとんど色がないことや、台詞のない場面が延々と続くことも納得できます。そういった意味で、アニメ版シグルイは今の流行アニメに真っ向から逆らった、とても挑戦的なアニメなのだといえるでしょう。
ただ問題は、それが退屈だったということだけで。
ところが、7話から様子が変わってきます。
まるでアニメ版のあまりの評判の悪さにあわててスタッフが方向転換したかのように。
話のテンポが早くなりました。
ナレーションが増えました。字幕も増えました。
いままでの演出はリアル一辺倒だったのに、特撮チックな派手なエフェクトが入るようになりました。
絵が動かないのは相変わらずでしたが、勢いと演出でそれをカバーするようになったのです。
最初から意図したものだったのか、不評を受けて路線変更したのか、それは分かりません。
ですが結果としてこの方向転換は正解だったようです。最初の6話のノリで最後まで作っていたら、ただの地味な低予算チョイグロ空気アニメで終わっていたでしょう。ですが後半に入って過剰な演出を使うようになり、やっとシグルイらしさが感じられるようになりました。そう、シグルイには地味とか渋いとかいう言葉は似合いません。やりすぎなくらいがちょうどシグルイなのですから。
点数をつけるなら、前半40点、後半75点というところでしょうか。後半6話は十分に鑑賞に堪えうるレベルになっていると思います。
とはいえ、トータルでアニメ自体はそこそこだったのですが、なんだかんだいって原作そのまんまなので、原作読者からすればアニメの展開に驚きはまったくありません。もっとアニメならではの演出があればよかったと思うのはファンの贅沢でしょうか。
以前も言いましたが、私は普段からTVを観ないので、アニメ製作会社がどこで声優が誰だとかは何の興味もありません。アニメファンや声優ファンからすればまた違うのでしょうが、原作ファンとしての感想は、「アニメは原作そのまんまだから、原作読んでるなら別に観なくてもいい」といったところです。
DVDを買うのがファンの義務?
うーん……。まぁ最終話だけはいい感じだったので、興味あるなら12話だけ誰かに見せてもらえばいーんじゃないですかね?
*
302 :風の谷の名無しさん@実況は実況板で :2007/10/12(金) 00:10:25 ID:c9YUW6Xk
>>295
ジェネオン出資のアニメTVって番組で浪川が”DVD売れたら二期考えるそうです。だから買ってね♪”って宣伝してたぞ
てことは第二期はないのか(´ω`)