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こんにちは皆様、今日も元気にクトゥルフをプレイしていらっしゃるでしょうか。
もう先月のことになりますが、クトゥルフのエラッタとFAQが載っているという話を聞いてロール&ロール誌の44号を買ってきました。そのFAQの中にいくつか気になることがあり、もしかして戦闘ルールの扱いがキーパーごとに違うのかな、と思うに至りました。
よく言われることですが、クトゥルフの戦闘ルールはかなりシンプル、というよりおおざっぱで適当です。もとより厳密緻密な戦闘を楽しむゲームではありませんからそれでまったくかまわないのですが、時としてその適当さが議論の種になることもあります。ことに、PCの生死がかかっている時には。
そこで今回は、厳密にルールを解釈するとクトゥルフの戦闘進行はこうなんだ、ということをはっきりさせておこうと思います。熟練のキーパー諸氏には不要な話ですが、そこまでルールブックを読み込んでおられない方も多いでしょうから、そういった人の参考になれば幸いです。
今回題材として扱うのは、クトゥルフの戦闘ラウンド進行ルールです。
ルールブックの65ページを見ると、
○行動は1ラウンドに1回ずつ、DEXの高い順番で行う
○銃器がまず射撃を行い、それ以外の行動は銃の後に行う
ということがまず目につきます。
すると戦闘ラウンド進行は以下のような2つのサイクルに分けられるように思えます。
1)第1DEXサイクル:準備の出来ている銃1発目
2)第2DEXサイクル:近接攻撃、呪文、銃2発目、その他各種技能
また
・DEXが同じなら1D100で順番を決める
・近接武器の多くは1ラウンドに攻撃と受け流しを1回ずつ行える
・1ラウンドに3発撃てる銃は、DEXを半分と計算して3発目を撃つ
ということもここで分かります。
あとは素手戦闘のルールがその後に書かれていますので、そこまで目を通せば戦闘ルールは一通り読了です。それ以外の細かいルールはスポットルールとして66~69ページに記されていますのでキーパーはこちらも読む必要があります。
プレイヤーもすべて読むにこしたことはありませんが、面倒なら読まなくてもなんとかなります。というのも、スポットルールの中で特に重要な「貫通」や「零距離射撃」は戦闘中に自動的に発生するものですので、必要になったらキーパーが説明してくれるはずだからです。
初めてざっとルールブックを読んだ人は、これでクトゥルフの戦闘ルールの概略を理解したと思ってしまう
ことは想像に難くありません。これは「DEX順に順番が来るので、自分の番が来たら1回攻撃してそれで終わり」という実に簡単な戦闘進行です。おそらくこの方式で実際にセッションをしている方も多いのではないでしょうか。
さて、このシンプルな戦闘の流れですが、ルール的には実に正しくありません。
正確に言うと、基本の流れは正しいのですが、大幅に足りないところがあるのです――それは「行動宣言」と「受け流し対象宣言」です。
スポットルールの受け流しの箇所には、「プレイヤーは、これから受けるであろう攻撃のうち、どの攻撃者からの攻撃を受け流すことにしたいかを述べる」とあります。
これはつまり、各人の攻撃が行われる前の段階で、あらかじめ受け流しの対象者を全プレイヤーが宣言しておかないといけない、ということです。さらに厳密にこのルールを解釈するなら、すべてのNPCもまたプレイヤー同様に受け流し対象者を宣言しておくべきです。
つまり、第1DEXサイクルの前に、全キャラクターが受け流し対象者を宣言する『受け流し対象宣言フェイズ』が必要なのです。
しかし、ここでルールブックの記述漏れの壁に突き当たります。受け流し対象者を宣言するためには、どの敵が自分を攻撃しようとしているかを知らねばなりません。この情報がないと、各キャラクターは自分に攻撃してきそうな敵一人を勘で指名して受け流し対象者に選ばなければなりません。このラウンドに、敵が呪文を使うのか、攻撃してくるのか、逃げるのか、そのくらいの情報はないと、どの敵に受け流しをすればいいのかまったく分かりません。
そこで結局のところ、受け流し対象宣言フェイズのさらに前に、各キャラクターの『行動宣言フェイズ』を設けるべきだ、ということになります。
ですがルールブックには行動宣言の順番に関するルールがまったくありません。これが他のTRPGならば「知力の低い順から」「NPC側から」「〈戦術〉ロールをして負けたほうから」のような規定があるのですが、その手のルールはクトゥルフには皆無です。これは困りました。
ここでロール&ロール誌44号のFAQを参照してみましょう。重要なのでそのまま引用させて頂きます。
[アーカムメンバーからのアドバイス:戦闘ラウンドに行う行動は戦闘ラウンドの最初に宣言したほうがプレイが円滑に進むでしょう。キーパーはモンスターやNPCの動きを大まかに(あるいは詳しく)説明し、それからプレイヤーが探索者の行動をキーパーに告げるようにするといいと思います。]
つまり「NPC側から」ということですね。
これは確かにひとつの方法であり、プレイアビリティの高さという点で優れていますが、なんら公的な裏づけがあるわけではなく、アーカムメンバーの一見解に過ぎません(そもそもアーカムメンバーって何?)。雑魚敵相手ならばこれで問題ないですが、クトゥルフにはPCよりINTやDEXが高い敵がざらにいますので、そういった敵の行動がPCより先に判明するというのは納得しかねるものがあります。
とはいえ、ではどうするかというと、ルールがないのでキーパー次第としか言えないのも確かです。
個人的にはINTの低いキャラクターから順に宣言していくのがいいと思います。戦闘開始前に全員のINTをメモって並べておけばそれほど面倒ではないでしょう。
あるいはDEXの低い順から宣言という方法も考えられます。クトゥルフと同じBRPシステムである『ストームブリンガー』では、DEXの低い順にGM側とプレイヤー側が交互に行動宣言をすることになっていました。交互に宣言する方式は、キーパーはNPCのDEX順だけを管理すればいいのが利点です。
または、多少面倒ですが、紙に書いてから全員が一斉に公開、という手法もありえます。
理想を言うなら、上記どれかの方法に加えて、『ルーンクエスト』のストライク・ランク制を導入すれば完璧なのですが、さすがにその負担は並大抵ではなく、そこまでする必要性は感じられません(ダークエイジでならありかも知れません)。
いずれにせよどんな方法を採用するのもキーパー次第ですので、キーパー諸氏はどれが最も適切な方法なのかを事前に考えておくべきです。
まとめると、より厳密なクトゥルフの戦闘ラウンド進行は以下のようになります。
1)行動宣言フェイズ
2)受け流し対象宣言フェイズ
3)第1DEXサイクル
4)第2DEXサイクル
あるいは1と2をひとつにまとめて『行動宣言フェイズ』とし、攻撃と受けの対象を一緒に宣言することもできます(むしろBRPシステムで一般的なのはこちらの方式です)。
どちらの方式を採るかはキーパーの自由ですが、このような形が、あるべき戦闘進行の姿であることは忘れないようにすべきでしょう。
さて、ここまで長々と検討してきたことを全部無視するようで気が引けますが、私は実際のセッションで厳密な戦闘ルールを使うことは滅多にありません。ほとんどの場合、最初に挙げたシンプルな戦闘進行だけで済ませています。
では受け流し対象者宣言はどうしているのかというと、このルールは完全に無視し、実際に攻撃を受けた時点で受け流しを試みるかどうかをプレイヤーに選択させています。ですが正式なルールに従えば、このような選択ができるのは〈マーシャルアーツ〉技能ロールに成功したキャラクターだけです。
よって私のキーパリングはルール破りもいいところなのですが、これは別にミスでも手抜きでもなく、「私のシナリオは謎解きによってのみ解決されるべきであり、戦闘はどうでもいいので出来る限り簡略化する」という信念に基づいた意図的なルール改変なのです。
(なおこれにより〈マーシャルアーツ〉を取っているPCは相対的に弱体化することになりますが、そもそも私は〈マーシャルアーツ〉技能は強すぎると考えているため、この点を是正する必要は感じません)
とはいえ、これは極論としても、常に正式なラウンド進行を採用すると手間が増えて面倒ですので、重要でない(あるいは結果が分かりきっている)戦闘などでは、状況に応じて行動宣言や受け流し対象宣言をカットしてしまうのは有効な方法だと思います。
むろんこれはルール違反ですので、結局はキーパー責任で、ということになりますが。
もう先月のことになりますが、クトゥルフのエラッタとFAQが載っているという話を聞いてロール&ロール誌の44号を買ってきました。そのFAQの中にいくつか気になることがあり、もしかして戦闘ルールの扱いがキーパーごとに違うのかな、と思うに至りました。
よく言われることですが、クトゥルフの戦闘ルールはかなりシンプル、というよりおおざっぱで適当です。もとより厳密緻密な戦闘を楽しむゲームではありませんからそれでまったくかまわないのですが、時としてその適当さが議論の種になることもあります。ことに、PCの生死がかかっている時には。
そこで今回は、厳密にルールを解釈するとクトゥルフの戦闘進行はこうなんだ、ということをはっきりさせておこうと思います。熟練のキーパー諸氏には不要な話ですが、そこまでルールブックを読み込んでおられない方も多いでしょうから、そういった人の参考になれば幸いです。
今回題材として扱うのは、クトゥルフの戦闘ラウンド進行ルールです。
ルールブックの65ページを見ると、
○行動は1ラウンドに1回ずつ、DEXの高い順番で行う
○銃器がまず射撃を行い、それ以外の行動は銃の後に行う
ということがまず目につきます。
すると戦闘ラウンド進行は以下のような2つのサイクルに分けられるように思えます。
1)第1DEXサイクル:準備の出来ている銃1発目
2)第2DEXサイクル:近接攻撃、呪文、銃2発目、その他各種技能
また
・DEXが同じなら1D100で順番を決める
・近接武器の多くは1ラウンドに攻撃と受け流しを1回ずつ行える
・1ラウンドに3発撃てる銃は、DEXを半分と計算して3発目を撃つ
ということもここで分かります。
あとは素手戦闘のルールがその後に書かれていますので、そこまで目を通せば戦闘ルールは一通り読了です。それ以外の細かいルールはスポットルールとして66~69ページに記されていますのでキーパーはこちらも読む必要があります。
プレイヤーもすべて読むにこしたことはありませんが、面倒なら読まなくてもなんとかなります。というのも、スポットルールの中で特に重要な「貫通」や「零距離射撃」は戦闘中に自動的に発生するものですので、必要になったらキーパーが説明してくれるはずだからです。
初めてざっとルールブックを読んだ人は、これでクトゥルフの戦闘ルールの概略を理解したと思ってしまう
ことは想像に難くありません。これは「DEX順に順番が来るので、自分の番が来たら1回攻撃してそれで終わり」という実に簡単な戦闘進行です。おそらくこの方式で実際にセッションをしている方も多いのではないでしょうか。
さて、このシンプルな戦闘の流れですが、ルール的には実に正しくありません。
正確に言うと、基本の流れは正しいのですが、大幅に足りないところがあるのです――それは「行動宣言」と「受け流し対象宣言」です。
スポットルールの受け流しの箇所には、「プレイヤーは、これから受けるであろう攻撃のうち、どの攻撃者からの攻撃を受け流すことにしたいかを述べる」とあります。
これはつまり、各人の攻撃が行われる前の段階で、あらかじめ受け流しの対象者を全プレイヤーが宣言しておかないといけない、ということです。さらに厳密にこのルールを解釈するなら、すべてのNPCもまたプレイヤー同様に受け流し対象者を宣言しておくべきです。
つまり、第1DEXサイクルの前に、全キャラクターが受け流し対象者を宣言する『受け流し対象宣言フェイズ』が必要なのです。
しかし、ここでルールブックの記述漏れの壁に突き当たります。受け流し対象者を宣言するためには、どの敵が自分を攻撃しようとしているかを知らねばなりません。この情報がないと、各キャラクターは自分に攻撃してきそうな敵一人を勘で指名して受け流し対象者に選ばなければなりません。このラウンドに、敵が呪文を使うのか、攻撃してくるのか、逃げるのか、そのくらいの情報はないと、どの敵に受け流しをすればいいのかまったく分かりません。
そこで結局のところ、受け流し対象宣言フェイズのさらに前に、各キャラクターの『行動宣言フェイズ』を設けるべきだ、ということになります。
ですがルールブックには行動宣言の順番に関するルールがまったくありません。これが他のTRPGならば「知力の低い順から」「NPC側から」「〈戦術〉ロールをして負けたほうから」のような規定があるのですが、その手のルールはクトゥルフには皆無です。これは困りました。
ここでロール&ロール誌44号のFAQを参照してみましょう。重要なのでそのまま引用させて頂きます。
[アーカムメンバーからのアドバイス:戦闘ラウンドに行う行動は戦闘ラウンドの最初に宣言したほうがプレイが円滑に進むでしょう。キーパーはモンスターやNPCの動きを大まかに(あるいは詳しく)説明し、それからプレイヤーが探索者の行動をキーパーに告げるようにするといいと思います。]
つまり「NPC側から」ということですね。
これは確かにひとつの方法であり、プレイアビリティの高さという点で優れていますが、なんら公的な裏づけがあるわけではなく、アーカムメンバーの一見解に過ぎません(そもそもアーカムメンバーって何?)。雑魚敵相手ならばこれで問題ないですが、クトゥルフにはPCよりINTやDEXが高い敵がざらにいますので、そういった敵の行動がPCより先に判明するというのは納得しかねるものがあります。
とはいえ、ではどうするかというと、ルールがないのでキーパー次第としか言えないのも確かです。
個人的にはINTの低いキャラクターから順に宣言していくのがいいと思います。戦闘開始前に全員のINTをメモって並べておけばそれほど面倒ではないでしょう。
あるいはDEXの低い順から宣言という方法も考えられます。クトゥルフと同じBRPシステムである『ストームブリンガー』では、DEXの低い順にGM側とプレイヤー側が交互に行動宣言をすることになっていました。交互に宣言する方式は、キーパーはNPCのDEX順だけを管理すればいいのが利点です。
または、多少面倒ですが、紙に書いてから全員が一斉に公開、という手法もありえます。
理想を言うなら、上記どれかの方法に加えて、『ルーンクエスト』のストライク・ランク制を導入すれば完璧なのですが、さすがにその負担は並大抵ではなく、そこまでする必要性は感じられません(ダークエイジでならありかも知れません)。
いずれにせよどんな方法を採用するのもキーパー次第ですので、キーパー諸氏はどれが最も適切な方法なのかを事前に考えておくべきです。
まとめると、より厳密なクトゥルフの戦闘ラウンド進行は以下のようになります。
1)行動宣言フェイズ
2)受け流し対象宣言フェイズ
3)第1DEXサイクル
4)第2DEXサイクル
あるいは1と2をひとつにまとめて『行動宣言フェイズ』とし、攻撃と受けの対象を一緒に宣言することもできます(むしろBRPシステムで一般的なのはこちらの方式です)。
どちらの方式を採るかはキーパーの自由ですが、このような形が、あるべき戦闘進行の姿であることは忘れないようにすべきでしょう。
さて、ここまで長々と検討してきたことを全部無視するようで気が引けますが、私は実際のセッションで厳密な戦闘ルールを使うことは滅多にありません。ほとんどの場合、最初に挙げたシンプルな戦闘進行だけで済ませています。
では受け流し対象者宣言はどうしているのかというと、このルールは完全に無視し、実際に攻撃を受けた時点で受け流しを試みるかどうかをプレイヤーに選択させています。ですが正式なルールに従えば、このような選択ができるのは〈マーシャルアーツ〉技能ロールに成功したキャラクターだけです。
よって私のキーパリングはルール破りもいいところなのですが、これは別にミスでも手抜きでもなく、「私のシナリオは謎解きによってのみ解決されるべきであり、戦闘はどうでもいいので出来る限り簡略化する」という信念に基づいた意図的なルール改変なのです。
(なおこれにより〈マーシャルアーツ〉を取っているPCは相対的に弱体化することになりますが、そもそも私は〈マーシャルアーツ〉技能は強すぎると考えているため、この点を是正する必要は感じません)
とはいえ、これは極論としても、常に正式なラウンド進行を採用すると手間が増えて面倒ですので、重要でない(あるいは結果が分かりきっている)戦闘などでは、状況に応じて行動宣言や受け流し対象宣言をカットしてしまうのは有効な方法だと思います。
むろんこれはルール違反ですので、結局はキーパー責任で、ということになりますが。
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